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「神の見えざる手」とは

経済の世界でよく登場する言葉に「神の見えざる手」というのがあります。

これは別に良い子にしていると神様の見えない手が頭をナデナデしてくれてお金持ちになれるとか、悪どい事をしてるとバチが当たるという話じゃありません(笑)。

じゃあ何なのかというと、経済を動かしている力の話です。
というわけで、「神の見えざる手」について説明しましょう。

モノが値上がりするとき

ちょっと古い話になりますが、1990年代の終りごろ、「たまごっち」というおもちゃが大ブームになりました。

たまごっちは小さな端末の中でペットを育てる電子ゲームで、定価は2000円くらい。

でも、人気がありすぎて手に入らないから、その値段はどんどんつり上がり、時には5万円以上で取引されたりすることもあったんです。

なんでそんなに値段が上がったのか?

それは言うまでもなく、売られている個数が少ないのに、ほしがっている人がすごく多かったからです。

たとえメーカーが「値段を釣り上げてやれ」なんて思わなくても、ほんの一握りのたまごっちを買えたラッキーな人達(業者さんも含む)は、
「3000円、いや5000円出すから売って!」
「いや、おれなら一万円だすぞ!」
なんて言われるわけです。

で、そうすると定価がいくらだったとしても、取引される値段はどんどん上がります。

その当時は、おもちゃの問屋さんも1万円くらいで出荷していたりしたから、お店で買ってもプレミア価格。

メーカーは、たまごっちをどんどん作って売り続けました。

モノが値下がりするとき

たくさん作られたたまごっち。
しかしその後、逆に流行は終わってみんなが欲しがらなくなっていきます。

そうすると一時は数万円のプレミア価格を誇ったたまごっちも、もっと安い値段じゃないと売れない。

たくさんモノがあるのに、欲しい人が少ないと値段はどんどん下がる。
で、どうなったかというと、何と50円とか100円で売られ始めた(笑)

定価で仕入れたお店は大赤字ですが、そうしないとゴミになるだけですから仕方がありません。

そして、そんな風になってしまったら、もうメーカーもたまごっちを作らない。
第一次たまごっちブームの終わりをむかえたのです。

最後にはちょうどいいバランスになる

こんな風に、モノやサービスの値段は、取引する人達の行動によって勝手に決まります。

さらに作られるモノの量も、高い値段で取引されていれば自然に増えるし、安くしないと売れないならあまり作られなってくる。

こんな風に経済の世界では、自然にモノの値段や作られる量が調節されて、最後には必要なものが必要な分だけ作られるような性質があります。

これがまるで神様が調節しているようだというのが「神の見えざる手」という話です。

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